マイパーパスを見つけるワークショップ『パーパス・マネジメント』より【パーパス作成特集③】

パーパスを見つけるワークショップ『パーパス・マネジメント』
著:丹羽真理
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本書は以下の書籍と同組織の著者なので、プロセスはおおむね同様のものと思われる。

著:永井 恒男, 著:後藤 照典
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会社を離れた施設などで2日間かけてワークショップを行う。

STEP1 チームビルディング

主に経営チームを対象にパーパス策定のチームを集め、まずはエクササイズとして以下のようなゲームを行う。

相互理解のための強み当てゲーム

  • 人数は6名までが望ましい
  • ストレングスファインダー等でメンバーの強みを診断しておく
  • この強みは誰の強みか?を当てるのがゴール
  • 名前を伏せて強みを紙に書き貼り出す
  • 誰の強みかは気にせずどんな人か想像を膨らませる
  • ファシリテーターが質問する
    • どんな人っぽい?
    • 得意そうなことは?
    • 有名人に例えると?
    • この人が気をつけるポイントは?
  • 本人は平然と振る舞う
  • 最後にどの強みが誰のものかを発表
  • 正解オープン
日経BP 日本経済新聞出版
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STEP2 現状の振り返り

「誇らしいこと」「残念なこと」などの観点で現状を振り返る

それらを付せんに書き込み貼り出す。

STEP3 Purposeを作る目的・要件定義

自分自身、経営陣、社員にはどのような変化が起きていることが望ましいかを考える。

次にその変化をもたらすために、パーパスやビジョンには、どんな条件が必要かを洗い出す。たとえば、わかりやすい、覚えやすい、チャレンジが感じられるなど。

STEP4 自社の強みの発掘

2人1組となって互いにインタビューを実施し、「これまでの最高のストーリー」や「その際発揮された、その人の強みや価値観」を振り返る。

これらも付せんで貼り出して、他のメンバーにも紹介する。全員分の付せんを貼り出すと、その中に共通する項目が見出だせる。これが会社としての強みになる。そのチームが持つ本質的、絶対的な価値であり、行動する際のエネルギーの源がそこにある。

本書の著者が所属するアイディール・リーダーズでは、これらの強みを紙に書いたり、風船に貼り出すなど「オブジェ」として表現しイメージを膨らませているという。

また、ここでは従来の「目的と現実の差分を埋めるような問題解決法であるギャップ・アプローチではなく、「ポジティブ・アプローチ」という方法を取る。

パーパスの策定は、絶対的な数値や正解にたどり着くプロセスではなく、「自分たちはどうありたいか?」という自ら生み出し挑戦するスタンスを取るためだ。

ポジティブ・アプローチ

ポジティブ・アプローチギャップ・アプローチ
未知の領域でイノベーションを
生み出すときに有効
既知のものを効率的に
実施するときに有効
①誰もが未経験で、うまくいく
方法がわからないもの
②複雑性が高く問題が
特定しにくいもの
①勝ちパターンが既に
完成しており、その改善など
②問題や対応策が
明確にできるもの
想い・価値観客観性・確実性
本音が話される建前が話される
共感的に聴く
背景に目を向ける
批判的に聴く
自分ごと
主体的にかかわる
他人事
コントロール感
引用元 142(kindle)

STEP5 X年度のビジョン(ありたい姿)とPurposeの策定

強みを発揮し続けた結果、X年後にこの会社がビジネス雑誌に取り上げられたら、どんなふうに紹介されていたいか、という記事を自ら作成する。即興のスピーチを行うこともある。

ここまでのイメージを統合して、パーパスを一言で表す。

著:丹羽真理
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参考文献

丹羽真理 [2018]『パーパス・マネジメント』クロスメディア・パブリッシング(インプレス)